インプラント治療を行なう上で「禁煙」は必須?

2017年11月1日 (水)更新

インプラントをする上で禁煙するということは、必要なのでしょうか?歯医者さんへこの質問をすれば80%の先生は禁煙したほうが良いと答え、残りの20%の先生が禁煙できるならしたほうが良いと答えるでしょう。それくらいインプラントの手術にタバコは関係しています。インプラントを長持ちさせるためにもしっかり読んでおいてください。

インプラントとタバコの関係

インプラントとタバコの関係
インプラントは顎の骨にボルトを埋めてその上に歯の被せ物をかぶせて擬似の歯として使用していきます。
タバコには何種類もの有害物質や発がん性物質が含まれています。その中でも歯科に大きく関係するのは、タールや一酸化炭素です。タールは着色成分なので歯や粘膜に着色を起こすだけで済みますが、一酸化炭素は歯茎の毛細血管を収縮させてしまいます。毛細血管を収縮させることで歯茎へ充分に栄養がいかなくなることが起きます。
インプラントの手術時は、歯茎を切って顎の骨を露出させてボルトを埋めます。そのあとに歯茎を縫い合わせても毛細血管が収縮しているので治癒が悪くなるのです。また一酸化炭素により歯周病も悪化すると考えられています。

インプラントを長持ちさせるためには

インプラントは顎の骨にボルトが埋まっていて、そのボルトと骨がしっかりと結合することで安定性が保たれます。せっかくインプラントを入れたのであれば長く使いたいと考えるのが普通です。インプラントを長持ちさせるのは骨との結合の維持と、インプラントをきれいにしておくことが必要です。毛細血管の収縮により歯周組織が弱くなりインプラント周囲の歯茎を下げてしまうことがあります。いわゆる歯周病の第一ステップですが、インプラントが埋まっているところは歯周病ではなくインプラント周囲炎という炎症が起きやすくなります。

喫煙者のインプラント

喫煙者のインプラント
喫煙者の人の多くは、歯医者さんの判断よりも本人の希望を尊重してインプラントを埋めてもらうことが多いです。しかし、やはり予後や治療効果を比べると禁煙をしたほうが良い結果が得られることが報告されています。インプラントと骨が上手に結合しないことや手術後の歯茎の治癒が悪くなることが原因です。決して頭ごなしに否定はしませんが、歯のためにも禁煙をしたほうがいいですね。喫煙をしていてインプラントの治療をした人は、タバコを吸わない人に比べプラークコントロールや定期検診に通わなければダメになってしまうことがあります。できることならインプラント手術に合わせて禁煙にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
お困りの方はぜひアークデンタルにご相談ください。