インプラントの種類は?どんな違いがある?

2018年12月1日 (土)更新

一言に「インプラント治療を受ける」といっても、実はインプラントにはいくつかの種類があります。種類について理解することで、自分にとって最適な方法は何であるかを把握することにつながります。そこで、インプラントの種類と、それぞれの特徴について解説します。


インプラントの「1ピース」と「2ピース」

インプラントの「1ピース」と「2ピース」
一つ目の違いは「1ピース」と「2ピース」という2つのタイプでの分類です。それぞれ、構成するパーツ数の違いによって呼称が異なります。

「1ピース」タイプのインプラントは、インプラントと、人工歯の2つのパーツで構成されています。一方で「2ピース」タイプのインプラントは人工歯の他にインプラントと「アバットメント」という、合計3つのパーツで構成されています。

1ピースタイプのインプラントは、インプラントとアバットメントが一つのパーツとして構成されているため、2ピースタイプのようにねじ緩みのリスクが存在しません。また、費用負担も2ピースより少ないケースが多く、いわゆる「1回法」というインプラント手術に向いているインプラントです。

2ピースタイプのインプラントは、多くの人に適用できるインプラントです。1ピースタイプだと骨の状態によっては利用できないケースがありますが、2ピースタイプの場合は多くの人に適用できるので利便性があります。また「2回法」を選択できるというメリットもあります。それぞれのメリット・デメリットについては以下にまとめました。

【1ピースタイプ】

<メリット>
・手術回数と身体への負担が少ない
・治療期間が比較的短い
・パーツが少ないので費用負担が少ない
・ネジ緩みのリスクが存在しない
・強度がある

<デメリット>
・手術の方式が「1回法」に限定される
・顎の骨の状態によっては利用できない
・トラブル発生時はインプラントごと撤去しなければならない
・インプラントの埋め込み方向で人工の歯の形態が限定される

【2ピースタイプ】

<メリット>
・手術の方式で「1回法」と「2回法」を自由に選択できる
・1ピースタイプよりも利用可能な範囲が広い
・強い衝撃を受けた際のダメージが少ない
・アバットメントや人工歯の選択肢が多い

<デメリット>
・インプラントのパーツが多く、費用の負担が大きい
・手術回数が多いので身体への負担が大きい
・治療期間が1ピースタイプより長い
・ネジが緩んでしまうリスクがある

どちらも一長一短であり、どちらのほうが優れているということは断言できません。それぞれのメリット・デメリットをしっかりと理解した上で歯医者に相談して、利用するインプラントの種類を選択してください。

インプラントの「スクリュー」と「シリンダー」

次の違いは「スクリュー」タイプと「シリンダー」タイプの2種類です。

スクリュータイプの方が「オッセオインテグレーション(インプラントの素材「チタン」と骨が光学顕微鏡のレベルで直接的に一体化した状態の事)」を獲得する際に重要な初期固定を得られやすいことがメリットです。また、噛む力を周囲の骨に分散することによりインプラントの耐久性に寄与する点からも、多くのインプラントでスクリュータイプが採用されています。

一方でシリンダータイプはネジの螺旋がついていない、円柱状のシンプルな構造のインプラントです。表面がネジ状になっていないため、顎の骨に埋め込みやすく、手術の際の負担を少なくすることができます。ただし、表面積がスクリュータイプのインプラントと比較して少ないため初期固定が弱く、1回の手術で終わらせる「1回法」よりも、インプラント手術を2回行う「2回法」に適しているとされています。

手術にも種類がある

手術にも種類がある
インプラント手術は、使用するインプラントだけではなく、手術の方法にも種類があります。

例えば先ほど少し触れた「1回法・2回法」の違いです。1回法は1回の手術で完了させる方法で負担が少ないのですが、顎の骨がしっかりとあることが条件であり、かつ「骨再生」などの治療を行う場合の感染リスクが高いというデメリットがあります。

2回法はインプラントを埋め込んでから骨に結合するまで待ち、2回目の手術でアバットメントを取り付ける方法です。骨再生などを利用する際の感染リスクが少ないというメリットがありますが、手術を2回しなければならず、治療に必要な期間が長いというデメリットがあります。

さらに、患者さんの顎の骨の状態によっては「骨再生」や「骨移植」などを利用する場合があります。また、「ソケットリフト法」や「サイナスリフト法」といった方法で、顎の骨に問題がある患者さんにもインプラント手術が可能なケースがあります。

このように、インプラント手術には患者さんの希望や状態に合った方法があります。インプラントの種類もそうですが、それぞれ特徴がありますので、インプラントを希望するシアには歯医者で歯科医師としっかり相談して、自分にとって最適な種類・方法を選択することを心がけてください。