妊娠したら歯が痛くなる原因は?妊娠中の歯のトラブルは歯科にかかってもよいの?

2018年02月1日 (木)更新

女性は妊娠すると、様々な変化が体におこります。お腹が大きくなるという見た目の変化だけではなく、つわりが起きたりむくみやすくなったりすることがあるでしょう。人によって様々ですが、その変化の1つに口内環境もあげられます。妊娠したら歯が痛み出したということがあるかもしれません。これは偶然ではなく、妊娠中の体質の変化と関係しています。

妊娠中の歯のトラブルの原因は?

妊娠中の歯のトラブルの原因は?
妊娠中におこる歯のトラブルは、以下のような原因が考えられます。

■女性ホルモンの増加
妊娠によって、女性ホルモンの分泌が増えます。歯周病は、この女性ホルモンを好むので妊娠すると歯周病菌が増加してしまいます。

■唾液量の減少
妊娠中の唾液はネバネバし、分泌量が減少してしまいます。そうなると、唾液の持っている殺菌作用が弱くなり、食べカスも残りやすくなってしまいます。溜まった食べカスによって、虫歯や歯周病になりやすくなります。

■つわり
つわりの有無や状態には個人差がありますが、嘔吐してしまう場合は、胃酸が逆流してしまうことになります。酸は歯を溶かしてしまうので、虫歯になりやすくなります。他にも歯磨きをすると気持ち悪くなってしまうなどの理由により、普段よりメンテナンスを怠ることが原因になることもあります。

■免疫力の低下
妊娠すると、免疫力が低下してしまうので口内にも細菌が繁殖しやすくなってしまいます。

妊娠中の歯科治療

妊娠中でも歯科治療をうけることは可能です。また、歯科の局所麻酔やレントゲン撮影、歯の神経の治療も大丈夫です。時期としてベストなのは、安定期(5~7ヶ月頃)でしょう。妊娠初期は過度の緊張により流産してしまう可能性があり、妊娠後期には陣痛が起こる可能性があります。痛みが強い場合は我慢する必要はありませんが、氷水で冷やすなどして様子をみてください。

赤ちゃんを守るために

赤ちゃんを守るために
早産と歯周病の関係をご存知でしょうか。妊娠中の歯周病は、早産や低体重児出産となるリスクがなんと7倍になることがわかりました。そのメカニズムについての解明はまだ完全ではありませんが、この数字の高さは無視することはできないものだといえるでしょう。自治体によっては妊婦検診と一緒に歯科検診をうけることがすすめられています。体調のよいときに歯医者さんにみてもらうと安心ですね。妊娠時に歯周病を自覚している場合は、赤ちゃんへの影響が最小限になるように対処することも可能ですので、早い時期にアークデンタルに相談してください。